知っておきたい切削液と消防法の関係について

消防法における危険物とは?

消防法上の危険物とは、消防法第2条第7項の

「別表の品名欄に掲げる物品で、同表に定める区分に応じ同表の性質欄に掲げる性状を有するものと定義される。その判断は「その物品が法別表に掲げられている品名に該当するかどうか、また該当する場合はその物品が法別表に掲げられている性状を有するかどうか、さらに、性状がわからない場合はその物品が危険物としての性状を有するかどうかの確認をするための政令で定められた試験を行い、その物品が一定以上の性状を示すかどうか」

により決定されます。

出典:消防法 | e-Gov法令検索

出典先URL:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=323AC1000000186

火災発生や拡大、消火の困難性が高い物品は「危険物」として消防法で規制されています。危険物を保管する場合には、政令で定める指定数量以上は許可を得た施設で基準に従って行わなければなりません。不水溶性切削油剤も多くが危険物に該当し、法規に基づいた措置や火災予防の対策が必要です。また、一部のエマルションやソリューブル製品の原液も危険物に該当することがあります。不水溶性切削油剤は、危険物の中でも第4類の「引火性液体」に属し、引火点により第○石油類と分類され、それぞれに指定数量が定められています。

消防法で定められている消防設備とは?

不水溶性切削油剤は第4類の「引火性液体」に属するため、消防設備の設置が義務付けられています。その消防設備は大きく「警報設備」「消火設備」「避難設備」の3つに分類されます。

①警報設備

警報設備とは火災が発生した時にそれをいち早く発見し、知らせる設備です。例えば、火災を探知してベルや音声などで知らせる火災報知器や火災を消防機関へ自動で通報する火災通報装置が挙げられます。

②消火設備

消火設備とは、迅速に炎を消火し延焼を防ぐための設備です。初期火災の消火のための消火器や消火活動を行う際の水を確保するための消火栓設備が挙げられます。また天井に取り付けられ、火災を察知したと同時に上から自動で放水を行うスプリンクラーも該当します。

③避難設備

避難設備とは、火災発生時に建物内の人が安全かつ迅速に避難できるように設けられた設備です。避難する人が直接使用する梯子や救助袋や避難する人を避難通路・階段などへ誘導する誘導標識が挙げられます。

消防法の適用を受けない水溶性切削液とは?

万が一の火災の際に被害を最小限に抑えるため、消防法で消火設備の設置が義務付けられています。さらに、3年に1度は消防設備の点検をして、消防庁または消防署長へ報告することも義務付けられています。ただ、消防法で定められているとはいえ点検というお金を生み出さないものに「お金を払いたくない、面倒くさい」という意見もあります。このようなお客様には水溶性切削液がおすすめです。水溶性切削油は水に希釈して使用するため、使用時は消防法の適用を受けない「非危険物」となります。引火の心配や貯蔵における指定数量の規制を受けないため、比較的取扱いやすいです。

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